学ぶ

【11月30日(日)】令和7年度 第3回 歯科衛生士スキルアップ研修会

抄録

THINK DENT 代表 萬田 久美子

 歯周組織検査において深い歯周ポケットを発見した場合、皆さまはどのように対応されるでしょうか?たとえば、「4 mm以上あればSRPを行う」など、画一的な対応に陥っていないでしょうか。実際には、歯周ポケットは純粋な歯周病由来のものだけでなく、さまざまな病変が関与している可能性があります。エンドペリオ病変、歯根破折、セメント質剥離、そして咬合性外傷などの病変も共通してポケットが深くなることがあります。これらの病変の中には、SRPが適応外であるものや、施術しても改善が期待できないものがあります。各病変の鑑別診断は歯科医師でも難しい場合がありますが、歯科衛生士がそれぞれの臨床兆候を理解するとともに、兆候が見られた場合には迅速に歯科医師に伝え、鑑別診断の結果を踏まえて適切な対応を行うことが重要です。本講演では、深い歯周ポケットが見られた際に、それが歯周病によるものか、他の病変が関与している可能性があるのかを、歯科衛生士の視点から推察するヒントをお話しします。臨床での判断力を高め、現場で“次の一手”につながる知識を増やしていただける内容をお届けしたいと思います。

講師略歴

2000年 太陽歯科衛生士専門学校卒業
2000年〜2002年東京都内歯科医院勤務
2003年〜2019年森田デンタルクリニック勤務
2010年アメリカミシガン大学研修
2013年スウェーデンイエテボリ大学研修
2019年〜2022年大川歯科医院勤務
2022年〜 フリーランス
2025年〜WTHINK DENT代表

所属/役職

日本歯周病学会・歯周病認定歯科衛生士
日本摂食嚥下リハビリテーション学会・認定士  

※お申し込みは、LINE公式アカウントから承っております